(続々編)第三回成人学習集会は盛会裏に、主催者は反省しきりに

12月18日(土)午後1時半から4時半まで、測量年金会館の大会議室で予定通りに、第三回成人学習集会が催されました。多数の親御さんが参加されたため、受付の前に長蛇の列ができて、1階から2階に上がる階段に人の密集ができました。会場も同じで、慌てて、多数の椅子を運び込む応急処置がされましたが、参加者は事前に申し込み手続きをしているので、参加者の数は知れていたはずで、どうして密の状態を生じたか不思議でした。結論は主催者の単純な足し算の計算ミス。これだけで済む問題ではなく、かたづを飲んで、新型コロナ感染のクラスターが起こりませんよう、これから毎夜祈り続けます。ともあれ、主客の内海様ご夫婦と息子さんが準備怠りなく、スライドを駆使しながら、講演されました。内海様ご夫妻は、横浜市にダウン症の青年たちが楽しむカルチャーコースを創設しました。今はNPO法人となり、活動団体の名は「ドリームエナジ―プロジェクト」と言います。ダンス、タブレット操作、美術等の様々11講座が開かれて、ダウン症の青年たちが利用しています。関東各地から自由に参加し、楽しんでいます。何もない処に、アイデアを信じて活動を始めた勇気ある内海様には、きっと御苦労のことがたくさんあったと推察しておりましたので、是非とも苦労話を交えてお話をくださいと具体的に要求をしておりましたのに、そんな話はほんのちょっと触れただけで、お話はもっぱら将来を楽天的にとらえて、やりたいことをずっと掲げ続ければ、きっと実現できるという信念が、ここまでプロジェクトを実現させたと、とても上品にわかりやすく語られました。御夫君もまた聴衆が飽きてはいけないと、ユーモア心を掻き立てるコント集を配布して、息子さんを相手にコントの舞台上のコツを交えて、ほぐして戴きました。お母さまのお話の時も、退屈そうに聞いている人は皆無だったので、驚きましたが、良い題材のお話が居眠りを誘うはずがありません。息子さんは、何本か映画に俳優として出演しています。母親による著書『ぼくはダウン症の俳優になりたい』(雲母書房)は、会場入口受付の机に隣接して展示販売されました。その他、埼玉福祉会出版の『仕事に行ってきます③ オフィスで事務の仕事 潤さんの1日』も展示販売されました。受付机はいつの間にか満艦飾でおおわれていました。町田市のクローバーの会で生産している製品の一部を展示販売しています。古着扱いされた日本着物の生地をつかって、和風草履等の加工品に再生しています。私はちょうど良いサイズのトートバッグを購入しました。講演会の参加者は、受付で、”あいさつ”と題したA4版の紙を手渡されました。愛児クリニックも積極的な関わりを持つと約束した二つの事業計画が初めて公開されました。それぞれがテーマ1、頼れる親亡き後の支援制度とテーマ2、理想に近い職場の創出と題して、これらのプロジェクトの主体となるボランテイアが募集されることが記されています。終了時に、このプリントが受付に置かれた回収箱に投入されます。参加者の中で、テーマ1かテーマ2のどちらかに興味を抱いて、検討委員になっても良いと考える人を募ったのですが、主催者の言葉が足りず、ほとんどの回答は、テーマ1とテーマ2のどちらにも興味ありと回答する人ばかりでした。説明が十分でなかったために起こった混乱でした。後日、二つのテーマから1つに絞ってくださいと、再度のアンケート調査をします。受付には聖路加国際大学院青木教授の研究室から2名の院生が支援に駆けつけてくれました。受付係として抜群の貢献をしてくれました。多方面から多くの方がこうして助けてくれているので、毎回開催が成功裏に終わっています。感謝するばかりです。今回の集会で失敗はすべて愛児クリニック側によるものでした。反省します。(文責:飯沼院長)